2010/05

2010年5月掲載

ACRO Circle 等倍速ゴールドレーベル

DVDレコーダーが一般に普及する兆しを見せた 2002年頃のメディアは、国内・海外を問わず玉石混合の時代。そんな中、店頭販売は一切行わず、ネット通販に限定した「メディアエンポリアム」初期の製品シリーズが Acro Circle である。

送料を含めても他社製品より若干安いうえ、品質に対する評判が良かったため、入荷待ちの状態が続くほどだった。私自身も試験的に数枚購入した結果が悪くなかったので、その後 100枚単位で 3回ほど購入したのだが、半年も経たずに読み取りエラーが頻発し、現在、正常に再生できる DVD-R の枚数は、僅か10枚程度という悲惨な結果となっている。

ちなみに、同時期に購入した 40枚の DVD-RAM はいまだ現役で繰り返し利用している。DVD-RAM に関しては安定しているが、そのクオリティが現在まで通用しているのか定かではない。

定点観測に意味はあるのか

一時期「LDプレーヤー」と覇権を争った「VHDプレーヤー」も、最近ではその存在自体をご存じ無い方が多いようで、必ず「VHSの間違えでしょ」と言われる。どうやら HD-DVD と共に黒歴史化してしまったらしい。このメディアに録画した「評決」も「VHDプレーヤーが動いている間に」と残しておいた法廷物の傑作映画で、廉価版DVDが入手できてお役ご免となったメディアである。

定点観測を行う意味合いはないのだが、経年劣化がどのように進むのか、しばらくの間は捨てずに観察対象としておこう。

メディア諸元

製品名称ACRO Circle 等倍速ゴールドレーベル
Media IDLead Data
録画機器RD XS30
録画日時2002/11/17
録画内容評決「ポール・ニューマン」

計測日 2009/12/13

PIF の低さが唯一の救いになっているが、PIE(グラフ上部)が常時 100 を越える状態のため、手持ちのプレーヤーではまともに再生できない。

メディア諸元

製品名称ACRO Circle 等倍速プリンタブル
Media IDLead Data
録画機器RD XS30
録画日時2003/01/18

計測日 2009/12/14

こちらも常時 PI 200 を前後した上に、外周部では 600 を超える状態になっている。もはや単なるゴミである。

三菱 4倍速カラープリンタブル

ごく薄めに着色されたカラープリンタブルタイプ。この手の製品は各社から発売されているが、カラー物は不人気なせいか、特価品で見かけることが多いメディアである。当時のメディア計測系掲示板では、良品として話題に上る事も多かったのだが、今になってみれば凡庸なメディアという評価になるか。

ヴァーホーヴェン渾身の怪作?

止せばいいのに、映画スターの座を捨てて州知事になった、ご存じ「シュワちゃん」の代表昨のひとつ「トータル・リコール」は、近未来を舞台にした「何でもありのアクション系 SF」である。娯楽性の高さから、頻繁にテレビ放送されているので、一度はご覧になった事だと思う。登場キャラからストーリー設定まで、良い意味での B 級テイストを漂わせる、ポール・ヴァーホーヴェン監督渾身の「傑作」・・・と言うよりは「怪作」としてお勧めの作品である。

これも DVD で所有しているのだが、テレビ録画版を見る事のほうが多い。ちょっとした暇つぶしに「ながら」で見る時など、テレビ放送向けに尺がカットされている分、全体のテンポが良いせいだろう。こういう映画は吹き替えに限る。

メディア諸元

製品名称三菱化学 4倍速カラープリンタブル
Media IDMCC 00RG200
録画機器RD XS30
録画日時2003/01/16
録画内容トータル・リコール「アーノルド・シュワルツェネッガー」

計測日 2009/12/13

焼き込みから 7年弱経過した時点での計測となったが、中心から外周まで、見事なほどの右肩上がりグラフとなっている。期せずして CM をカットして焼き込んだ分、4GB 前後の容量になったお陰で再生できたというのも皮肉な物だ。このメディアで外周まで使っていたら・・・。

MAXELL 8倍速ゴールドレーベル

メディア 1 枚が 500円超の 2004年以前。今でこそ高品質と評価される(されていた)「MAXELL」ブランドも、当時は、特価品の代表格として店頭に山積みされるメディアだった。私自身は、何度かのテスト購入で良品と踏んでいたのだが、意外にネット上の評価があまり良くなかったのが不思議に思えた程である。

さて、それから約 8 年経過し、結果的に、初期に購入した「等倍速メディア」と「一部の 4 倍速メディア」がほぼ全滅している。計測結果を載せようにも、ドライブにマウントする事すら出来ないのだからどうしようもない。当時の段階で数年先の保存性を予見できる材料など、誰も持ち合わせているはずがない。しかし、こうして振り返ってみると、ネットの評判は、ある意味正しかったのかもしれない。

MAXELL ブランド黄金期

上記に反して「8倍速」以降のメディアは、ほぼ全数健在で、検証結果も安定している。まだ書き込みから何年も経過していないため、早計に判断できないながら、手元のメディアだけを見た場合、2005年辺りから、国内生産を終了した 2009年までが、MAXELL ブランド DVD メディアの安定期・黄金期だったように思える。

2009年の自社生産終了に伴い、海外委託先として提携したのが、かの悪名高き RiTEK である。デフレ傾向に歯止めのかからない商環境において、生産のアウトソーシングは致し方のない傾向だとしても、海外製メディアの水準にさえ達していないメディアを発売されては、今までの利用者離れが進むのは当たり前である。

古くは音楽用カセットからビデオテープ、MD・CD と「記録メディア」の開発に専念し、一定の高評価を獲得してきた MAXELL ブランドだが、記録メディア以外の自社製品をほとんど持たない会社が、DVD の自社生産を止めてしまった意味は大きい。このまま縮小均衡路線を取るようなら、MAXELL 自体の存続にまで影響する事だろう。永らく MAXELL ブランドを愛用してきた者として、高品質 MAXELL の復活を願うばかりである。

メディア諸元

製品名称MAXELL 8倍速ゴールドレーベル
Media IDMXL RG03
録画機器PIONEER DVR-105
録画日時2005/12/17

計測日 2009/12/13

初期の等倍速メディアは全滅してしまったが、8 倍速以降の MAXELL は平均的にこれくらいの品質があったという見本になる。ディスク後半部で計測値が若干膨らんでいる点を除き、ピークでも PI 値 10 前後と、さすがに国産ならではの高品質メディアと言える。

PRINCO SuperX 等倍速レーベル

「自動消去機能付き DVD」や「ピックアップ破壊王」等、スパイ御用達アイテムとして大好評を博したプリンコ社製造の SuperX 等倍速ディスク。ドライブとの相性以前に、まともに焼き込む事自体が奇跡に近い「地雷の中の地雷」メディアと言われ、ネット上では「プリウンコ」と言う有難くない冠まで戴いている。手持ち SuperX の実績として「録画内容消失まで最早2週間」という記録はいまだ破られていない。

悲壮感漂う投売りメディア

私がDVDレコーダーを購入した頃から存在する(ある意味)老舗メディアとして、価格の安さから家電量販店でも販売されていたが、メディア品質や ID 詐称問題が知れ渡るようになった 2006 年前後には、秋葉原店頭でも投売り状態になっていた。国産 DVD-R メディアの相場が、1枚 150~200円の時代に、スリムケース付きで 10枚 200円という超破格値!。私自身は、メディア保存用のスリムケースを単品で購入するより安いので、ケース目的で購入したが、メディア事情にあまり詳しくない(会話から判断して)風情の方が、安さにつられ大量に購入しているケースをよく見かけた。「メディアを引き取っていただければケースをお安く提供しますよ」と言わんばかりの可哀相な製品である。

さて何に使ったものか

メディアは使わずにそのまま捨てても良かったのだが、そこは貧乏人のサガ。何かに使えないかと考えた挙句に、「取り敢えず消えても悔やまない映画でも」と録画したのが「岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説」である。井筒和幸監督の「岸和田少年愚連隊」は有名だが、これはその番外編としてシリーズ化された「学ランバイオレンスコメディ」にあたる作品。武内力扮する「脳みそ筋肉番長カオルちゃん」が活躍する痛快コメディ映画なのだ。カオルちゃんファンに誤解の無いように説明しておくが、「消えても悔やまない」と書いたのはほめ言葉に近い表現。もし消えてしまったら DVD を購入してもいいかなくらいに面白い、あまりにもばかばかしいコメディ映画としてお勧めしておきたい。

メディア諸元

製品名称PRINCO SuperX 等倍速レーベル
Media IDPRINCO
録画機器PIONEER DVR105
録画日時2006/06/20
録画内容岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説

計測日 2008/01/24

このメディア、3GB以上書き込むと確実に読めなくなる事が解っていたので、あえて容量の半分程度に収めておいた。と言うか、シリーズで3本程度放送されたら纏めて DVD-R に焼き込もうと保存しておいたのだが、その後録画し忘れ、これ1本だけが取り残されただけなのだけれど・・・。

さて、書き込みから 1年7ヶ月経過した時点での計測結果は、驚くほどに優秀である。いや本当に驚いた。グラフだけ見ると、国産 DVD-R と遜色ないどころか、国産最高品質メディアにも匹敵する品質だった。(但し 3GB 以内限定)

計測日 2009/12/12

わけあって、上記メディアを処分してしまったため、同じ型番のロット違いメディアで経過計測を行ってみた。こちらは 2007/02/18 に、友人の集まりでネタとして作成した「一般投稿のおもしろ動画集」だが、焼き込みから既に 2年10ヶ月経過している。このような「どうせ消えても・・・」なんて思っているものに限って問題が発生しないのは世の常だが、それ以上の好成績でほとんど劣化は見られない。たまたま当たりロットだったのか、焼き込みドライブとの相性が良かったのか。いずれにしても、このロットのメディアについては「汚名返上」と言えそうだ。(但し 3GB 以内限定)

Radus 8倍速シルバーレーベル

国内中堅の Radus は、台湾 OPTODISC 社の OEM メディアを販売するメディアメーカーである。一時期はスピンドルパッケージの安売りが目立ったが、最近は店頭で見かける事も少なくなった上に、国産メディアより高く売られる傾向にある。

今回の不良メディア発覚の切っ掛けでもあり、また最大の被害を及ぼしたメディアだ。「TVオド録」と言うネーミングは、耐久性のなさに驚くという意味なのか?とおもわず皮肉が出てしまう。但し、国内メーカーという事で、製品のサポート体制は非常に良い。

手持ちのメディアは、書き込み後 6 年経過の「等倍速プリンタブル」と、書き込み後 4 年強の「4 倍速プリンタブル」になる。計測グラフだけを見ると、再生できない程の粗悪品ではないのだが、実際の再生ではブロックノイズや一時停止が頻発してしまうのが悩ましい所だ。別ページに掲載した RiTEK や MAXELL 等倍速のように、マウントすら出来ない程のものは無かったので、結果的には大半の録画内容を救済出来たのが救いになっている。

今回は「等倍速」「4 倍速」メディアの結果を記録に留めておき、不良交換で送られてきた「8 倍速シルバーレーベル」を定点観測用としておこう。

Radus 等倍速プリンタブル

Media IDOPTODISC
録画機器RD XS30
録画日時2003/02/07

PI値 80~100 を推移する、これくらいのメディアが、当方の手持ち再生機器で再生できる限界だった。ネット上の計測サイトでは 150 位までなら再生に支障はないらしい。また海外製メディアの計測値が 60~80 程度と報告されているが、当方で計測の海外製メディアが平均 40 程度な点を考えると、LITE-ON製ドライブでの計測結果が甘く出ているのかも知れない。

Radus 4倍速プリンタブル

Media IDOPTODISCR04
録画機器Pioneer DVR105
録画日時

3.5GB を超えた辺りから急激に品質が劣化している「典型的な海外製メディアの特徴」が現れており、当然の事ながら、録画後半部は再生できない。

Radus 8倍速シルバーレーベル

Media IDOPTODISCR08
録画機器RD XS30
録画日時2008/01/31


8 倍速メディアを、等倍速書き込みの DVD レコーダーで録画した直後のグラフになる。記録品質は並の海外製メディアといった程度だが、下グラフの PIE が全週に渡って発生しているので、古いドライブで使用するには無理があるようだ。

焼き込み速度と品質

ちなみに、PC用ドライブで記録速度を変えて焼いた結果が次の通りである。まったく同じ内容で焼き込んでいるわけではないが、ある程度の比較にはなるだろう。

Radusレーベル 8 倍速( 12 倍速焼き)

フライングの 12 倍速書き込みは、書き込み前半でエラー発生。二度同じ結果だったので中止した。

Radusレーベル 8 倍速( 8 倍速焼き)

さすがに定格での焼き込み直後だけに良好。1.5GB 辺りのスパイクノイズを除けば、国産メディアにも匹敵する品質に見える。

Radusレーベル 8 倍速( 6 倍速焼き)

平均して PI 値が 20 を超える。

Radusレーベル 8 倍速( 4 倍速焼き)

PI 値が 20 を超えるのは 6 倍速書き込み時と同様だが、先頭部分の状態も悪化している。これらはメディアの誤差とも取れるが、8 倍速定格以外の書き込み速度には適さないメディアのようである。

定点観測メディア

今後の経年劣化を観察する意味で、比較的状態の良い物と、再生には支障ないが要注意のメディアを定点観測用としてピックアップしてみた。

メディア諸元

製品名称Radus 8 倍速シルバーレーベル
Media IDOPTODISCR08
録画機器RD XS30
録画日時2008/01/25

計測日 2009/12/14

メディア諸元

製品名称Radus 8 倍速シルバーレーベル
Media IDOPTODISCR08
録画機器Pioneer DVR111
録画日時2008/01/24

計測日 2009/12/14

RiDATA 等倍速ブルーレーベル Platinum

別ページで酷評した RiDATA(RiTEK) も、昔はこれくらいの品質を誇っていたというサンプルになるだろうか。今更、過去の栄光を記録してもしょうが無いが、別ページ(RiTEK)を読まれて意気消沈している方への救いにでもなれば。

入手困難な LD/VHDプレーヤー

LDプレーヤー・VHDプレーヤー共に動作が怪しくなったため、まだ観られるうちにと DVD化しておいた映画「恐怖の報酬」。大量エラー発生時点では、既に DVDパッケージ版を購入していたため、メディアの定点観測用としてストックしておいた。(単に捨てるのを忘れていただけ)

油田火災を鎮火するため、安全装備も不十分なトラックの荷台でニトロを運ぶ「恐怖の報酬」は、パニック映画の古典的傑作として評価が高い。映画マニアの間では、モノクロのイブ・モンタン主演 1953年版に人気が集中するが、個人的には、リメイクとなるロイ・シャイダー主演 1977年版も悪くないと思っている。

メディア諸元

製品名称RiDATA 等倍速ブルーレーベル Platinum
Media IDRITEKG03
録画機器RD XS30
録画日時2003/04/18
録画内容恐怖の報酬「イブ・モンタン」

計測日 2008/02/03

グラフを見る限り、並以上の品質を持つメディアと言った感じなのだが、録画から約5年経過している点を加味すると、かなり質が高いのがお分かりだと思う。書き込みマージンを多めに取るレコーダーの特性で、4GB超の外周部がどうなのか解からないのが惜しい所だ。

計測日 2009/12/12

前回計測時点から、記録品質が若干良くなったように見えるのは、ドライブのファームウェア変更の影響か、計測誤差の範囲だろう。焼き込みから6年半、ほぼ初期の品質を維持している。

RiTEK 8倍速プリンタブル

全般的に記録品質の悪い台湾製メディアの中にあって、若干高めの価格ながら、かなり安定した製品を提供していたのが RiTEK である。店頭では RiTEK ブランドや RiDATA ブランドの名称で販売され、模造品が出回る程の人気メディアだったのだが、2004~2005年を境に急激な品質低下で信用を無くしてしまった。焼きこみ後 1 ヶ月と持たずにデータが消える症状でネット上でも祭り騒ぎになるが、その後、サポートを打ち切り、国内の販売会社を閉鎖。不良メディアの大量発生で、これ程顰蹙を買った会社も前代未聞だろう。

DVDの黒歴史再び?

メディア市場から姿を消すのかと思いきや、臆面も無く自社ブランドで現在復活している上に、国内大手メディアメーカーの OEM 生産を受け持っているのだから始末に悪い。

不良メディアの代償

主に仕事のデータ渡し目的で使用していたため、焼き上げ後の経年劣化に注意を払っていなかったメディアだったが、取引先の過去データをバックアップしていたために悲惨な結末を迎えた「実質的被害No1」メディアになってしまった。

メディア諸元

製品名称RiDATA 8倍速プリンタブル
Media IDRITEKG05
録画機器PIONEER DVR105
録画日時2005/10/11
録画内容PCデータ

計測日 2008/01/29

PCのドライブでマウントすらできない、ありえない程の粗悪な品質。やっとマウントできた時点で計測を始めたのは良いが、ディスク先頭部分のみで停止してしまった。これ以上、定点観測する意味も無いので、これで終了とする。

Spin-X CMC

「SuperX」と名称が似ているために、粗悪品と誤解される事が多かった「Spin-X」は、台湾 CMC 社が製造する優良メディアと評価されている。ネット上のメディア評価サイトでも人気が高い反面、「見つけたら買っておけ」と言われる程に流通量が少なかったようだ。国内大手ブランドにも OEM供給する CMC だが、8 倍速以降の製品から極端な品質低下が目立う上、製品ラインによるばらつきがあるので、現在入手可能な CMC 社製は、あまり安心できない。CD-R 時代は、Princo と並ぶ地雷メディアの代表格として扱われていた事を踏まえておくべきだろう。

プリンタブルレーベル唯一の欠点

プリンタブル(印刷可能)メディアは大半が乳白色でコーティングされているが、このメディアのように、レーベル面に印刷用皮膜を行った「プリンタブルレーベル」という製品も各社から発売されている。印刷不可のレーベルタイプが売れないせいか、店頭で見かけるメディアはほとんどがプリンタブルタイプなので、このような製品はありがたいのだが、皮膜の密着が悪く、少し擦ってしまうと、皮膜面がパリパリと割れてしまうのが致命的な問題。国内メーカー品でも同様なので、購入時にご注意頂きたい。

メディア諸元

製品名称Spin-X 4倍速 シルバープリンタブル
Media IDCMC MAG AF1
録画機器PIONEER DVR-105
録画日時2005/05/29

計測日 2008/01/26

グラフ上部の平均PIが 4~6 程度と、かなり優秀な結果になっている。

計測日 2009/12/12

前回計測から1年経過していないので、結果はほぼ同じ。相性の問題なのか PS2 では再生できなかった。

太陽誘電 Thats 16倍速セラミックコート

MAXELL、TDK、三菱化学等の国内大手メディアメーカーが、相次いで国内生産を中止してしまい、高品質を旗印に国内生産に乗り出した「ユニフィーノ」も倒産する中で、2010年の現時点で国産メディアを供給する唯一の会社が「太陽誘電」である。他社の国内メーカー品で、原産国が日本と表記されている製品や、国内最高品質を謳う「森メディア」も太陽誘電 OEM になっている。

CD-R 時代からリファレンスメディアとして利用されている老舗メディアメーカーだけあり、品質の高さは折り紙付きなのだが、ここ数年に渡るシェア争いを背景に、低価格化と引き換えに品質が犠牲になっていると言う風評も多い。高品質メディアとして定番だった「 8 倍速メディア」を利用してきた方々から見れば、現在の主流である 16 倍速メディアへの不満はもっともだろう。下図が、高品質と評判の「8倍速プリンタブル(TYG02)」で平均的な計測値になる。

では、実際に品質が落ちているかと言われると微妙な所で、以下の計測グラフが 50 枚 1,500 円程度で大量に廉価販売された「16 倍速セラミックコート(TYG03)」の優良ロットメディアで、平均 PI 値 4~8というトップレベルのクオリティを維持している。

一方で、同時購入した別ロットの 16 倍速メディアは、平均 PI 値が 20 を超えてしまい、海外製の良品メディアクラスと変わらない結果だった。今まで確認した太陽誘電メディアでは、ワーストの部類になる。

現状では、Thats 8 倍速メディアの流通量は少なく、価格も高めで入手が難しくなっている。そのため、長期安定保存を考えた場合、個人が好むと好まざるとに関わらず「Thats 16 倍速メディア」が唯一の選択肢になるだろう。参考までに 16 倍速メディアを 等倍速・4倍速・8倍速・16倍速で焼いた場合のサンプル値を掲載しておくことにする。

等倍速焼きこみ

今時、等倍速 DVD レコーダーを利用している方も少ないと思うが、それ以上に、等倍速ドライブに対応する DVD-R メディアが無い事の方が、利用者にとっては問題かも知れない。そこで、等倍速レコーダーでこのメディアを使用した結果を用意していたのだが、画像ファイルを削除してしまったので、後日対応メディアが見つかった時点で再掲載する。予想以上に良好な結果だったので、古めのドライブ利用者にもお勧めできるかも知れない。

4倍速焼きこみ

8倍速焼きこみ

16倍速焼きこみ

定格 16 倍速の結果が良いように見えるが、ほぼ誤差の範囲程度と見て良い。Radus のようにピーキーな特性ではないので、ドライブを選ぶ事もなさそうだ。

メディア諸元

製品名称Thats 太陽誘電 16倍速セラミックコート
Media IDTYG03
録画機器Pioneer DVR111
録画日時2008/01/12
録画内容刑事コロンボ

計測日 2008/01/22