DIGITAL/AV

2011年7月24日に迫った
テレビ放送の「地上デジタル波」への完全移行
業界は、これを「デジタル元年」などと宣伝しているが
正確には「アナログの終焉」と表すべきだろう。

地デジから携帯電話まで

デジタル化の波は、20年以上前から起こっている。 レコードが CD に代わり、アナログ電話は、IP電話・携帯電話へと進化してきた。 時計・カメラ・テレビは言うに及ばず、映画・音楽から新聞等の情報媒体までもが、デジタル化へと移行している。

機械部分が多く、デジタル化しづらいと言われる「家庭用電化製品」、いわゆる「白物家電」でさえ、制御部分のほとんどはデジタル化されており、今時、昔ながらのアナログタイマーを使用した製品を探す事の方が難しい時代である。

確かに「地上デジタル放送への完全移行」は、デジタル時代の一大イベントには違いないのだが、電気・ガス・水道などの物理資源を除くインフラとして「最後のアナログ」がテレビ放送であり、その意味では「アナログ時代の終焉」を象徴する出来事だと言って良いのではないだろうか。

物の価値とは

真空管アンプ・スピーカー・レコードプレーヤー・・・オーディオ製品の中には、今でも語り継がれる「名機」が数多く存在し、マニアの間では、高値で取引されている。これらを単なるアンティーク趣味と捕らえてはいけない。その微妙なニュアンスを聞き取る感覚を持っている方には、対価に見合うだけの価値があり、その製品は今でも現役なのだ。

一方、「デジタル製品」に関しても、その一時期を代表するエポックメイキングな製品は存在する。例えば「初代 iPod」は、ポータブルデジタルオーディオを普及させた最大の牽引者である。しかし仮に今、「初代 iPod」が手元にあったとして、はたしてそれに価値が付くだろうか。資料的な価値は別にすると、残念ながら、金銭的価値は限りなくゼロに近い。

デジタル時代の製品選び

年月と共に価値が下がる事はあっても、決して上がる事がないのが「デジタル製品」である。日進月歩の技術革新と、世界規模の大量生産による恩恵で、高性能化・低価格化の波が止まることはない。ならば、その時々に応じた「ベターチョイス」を模索する事を、このコーナーの目的としておきたい。